青空の下月夜に舞う 3
向かい合って座る。

お風呂広いもんね。改めて考えると慶太郎の家は想像しているよりお金持ちなのかも。


慶太郎に聞いたら嫌な顔するかもしれないからな。

心の中に留めておこう。


軽くまた息を吐いて、視線は天井を仰ごうとした時。


「ねぇ、ちょっと質問していい?デリカシーない事」


裸女が口を開き、上を向こうとしていた首をもとに戻した。


「いいですよ?真面目な話ですか?」


口ではそういいつつも、裸女は困った様に笑みを浮かべているから。
きっと聞きにくいって事だけだろう。


「昔話ですか?」

だから。私から、話しやすいように切り出す。
気を使われたくなかったから。
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