青空の下月夜に舞う 3
大したことないんだ、と。
私が笑ったことで裸女も安心した様で、困り眉毛だった裸女も、いつもの表情を浮かべた。


「雄大は小さな頃から一緒なんで、爽やかだとか、イケメンだとか思った事ないです」

「えー。ある意味目が肥えてるんだね」


いや、それは違うと思うけど。
雄大は裏表があるから。

優しいけど……その優しさが。私には怖い。


「じゃあさ~」


ーーはっ……!!


いけない。裸女の声に、ハッとする。
頭がまた暗い方へ行こうとした。

それこそ心配かけるじゃないか。


うん。これは世間話。ガールズトークだって言ったじゃん。

私は深く考えないように、湯船から手のひらを出すと、顔を拭った。
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