俺様王子?!
「おぃ、何、人のもんに手ぇー出してんだ?」
ぇ?誰?
「!永騎龍斗…」
りゅ、龍斗?
「たすけ…て…龍斗!」
―バキッ―
―ボコッ―
―バッン―
―ガンッ―
―グシッ―
「大丈夫か?!」
あっという間に男達は、倒れた。
少し安心したら、涙が止まらなくなった。
「ふぇ…龍斗…あ、ありがとぅ~」
「あぁ」
そういった龍斗は私をギュッと抱きしめてくれた。
龍斗の腕の中は温かくて安心した。
「……お前等五人、退学な…」
「は、はい…すいませんでした…」
よかった。これでもうこの人達に会う事はない!
「よし。帰るか。今日は早退するぞ?」
「うん…ありがとう」
やっぱり優しい。
「ほら」
「へぇ?」
「へぇ?じゃねぇ。腰抜けて歩けないくせに」
「…」
なんでわかったの?!
「あ、ありがとう」
「プッ(笑)」
「な!なによ!せっかく私が!」
失礼にも程があるよ!
「悪りぃ~(笑)あんまりお前が『ありがとう』ばっかり言ってるから笑えた!」
でも…本当にありがとう。
「ったく…なんで言わなかった。昨日。それに、あんなやつらについて行くなんてバカだろ」
何いってんの?
「…なによ…もとゎと言えば、あんたが悪いじゃない!あんたが『部屋を出たら退学』なんて言ったから…私…『出ない』しか言えなくて…そしたら先輩達怒って…あんなことに…なのに…バカなんて酷いよ!」
酷い…酷すぎる…