俺様王子？！

【龍斗】




俺がトイレから戻り、教室へ行くと、


「なぁ、あれヤバくね？」

「確かに…何かヤバイ感じだったよな…」


「美姫ちゃん大丈夫かなぁ～？私心配だよ…」


「私も…」


クラス中が、不安そうな事を言っていた。


「ねぇ？」


「あ？あぁ、龍斗か」


「はぃ。あの…皆さん何かあったんですか？」


聞くと、男はとんでもない事を言った。


「さっき、三年の先輩に七瀬が無理矢理連れて行かれたんだよ」


「え…で？美姫は？！」


「知らねぇーよ…でも、助けに行った方が…『イヤー』とかめちゃでかい声で言ってたし…」


マジかよ…
じゃぁ、昨日のあの傷は…

そう思った俺は、いつの間にか学校中を走り回っていた。


裏庭…体育館…屋上…保健室…
いない…何処にもいない…他に何処がある…


！まさか！



～体育館裏倉庫～


あとは、普段掃除当番しか来ないここしか…


扉を開けると…



美姫…