眠れる森の醜女
郊外には緑が沢山あり、街中にはない清々しい空気が流れている

山の傾斜にはぶどう畑

穂が色付いた稲作

色とりどりの野菜

汗を垂らしながら働く人々

気さくにエルダーが声をかけると

笑顔で「エルダーさま!」と話し出す

サラ姫はエルダーの側を離れず

帽子を目深に被ったままそれらの様子を静かに見ていた

「エルダーさまのお妃さまかい?」

老婆にそう声を掛けられることもあった

違うとエルダーが否定しても

そうかい!とニコニコ顔でサラ姫を見る

野菜をその場で食べたり

美しい川を見たりして

馬車へと戻った

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