眠れる森の醜女
城下に降りると郊外とは違い人の数が多い

はぐれないようにとエルダーはサラ姫の手を握り歩き出す

エルダーは、拒否されるかと思ったが、以外にも手を離すことなく黙ってエルダーに着いていく

あれは何だと説明しながら観て歩き

一軒のオシャレなお店にはいった

「いらっしゃいませ〜」

「上使ってもいいか?」

「まぁ!エルダーさま!彼女連れですか?」

「いや、中々落ちない、深窓の姫君でね…」

「ごゆっくりどうぞ」

にこりと微笑み上の階の個室へと案内され

テーブルを挟んで座ると店員は扉を閉めて

トントンと下の階へと降りていった

「怒ってんの?次々に彼女とか妃とか言われて」

首を横に振り否定するサラ姫

「じゃ何?」

「この国では様々な色の髪や瞳の色がいるのは分かりました。でも、やはりわたくしは貴方の側に立つのは相応しくない」

「なんで?俺が勝手に連れ出したんだからあんたが気にすることはないと思うけど」

「わたくしはこの国の人間じゃない、それどころか貴方、前に言いましたよね?わたくしは生きている歴史だと、本来なら死んでるはずの人間が120年も眠っていて今を生きているなんて化け物でしかないですわ」

ぎゅっと黒いドレスを掴むサラ姫

「あのさ、やっぱあんた。考えすぎだよ
今日歩いていて誰かあんたのことを変な目で見た?化け物だと言った?あんたに必要なのは自信だな」

「自信…?」

「そう、いくら俺が言ったって信じてない
だから外に連れ出した。けどまだまだ足りない
まず、その暑苦しい帽子を取ること」

「えっ…これですか?」

テーブルを越えてエルダーが帽子をとる

それと同時に店員が料理を届けに来た

とっさに顔を隠そうとするが間に合わず

店員と目が合った

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