初恋名簿
「ほんっとにありがと!あとでなんかお礼する!」
「いーえっ。はやく写しちゃいな?」
私の手に残っているプリントをにぎりしめた。
由亜のプリント持って嬉しそうにしちゃって。お礼って、顔真っ赤なお前になにができる。
「あれ?由夢なんか怒ってる?」
「…別に」
ずかずか席に戻っていく私は本当に幼稚だと思う。
だって夜遅くまで翔太のために頑張ったんだよ?字だって読みやすいように丁寧に書いて。翔太がまた、私を頼ると思ったから、、
いつの間にか始まっていた授業は、でてくる涙をこらえるのに必死だった。