幼なじみはトップのヤンキー!?
「ど、鈍感じゃないっ!」

「鈍感だからわからないんでしょうが、もう…。

とにかく、無理に変わろうとしなくていいから。

ほら、その握りしめてるお金持っていちごミルク買ってきな?

…ほんとは飲みたくてたまらないんでしょ?」

咲ちゃんの言葉にうっとつまって

ゆっくり席を立ち上がる。

「行ってきます…」

「はーい、いってらっしゃい」

咲ちゃんの言葉に頷くと、

廊下に出て若干俯きがちに歩き始める。

…咲ちゃんはああ言ったし、

なんでこんなこと思うかもわからないけど…

やっぱりもうちょっとこう…

はる君に大人っぽいって思われたい。

…寝癖はつくしいちごミルクは飲むけど。

私ははぁ…とため息をつくと、

自動販売機に向かって

少し早足で歩いた。
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