幼なじみはトップのヤンキー!?
そうしてやっと涙も止まった頃。

ゆっくりと朔君から離れて目元を拭う。

「…ごめん…なさい…」

「…ほんと、クリーニング代出して欲しいよね。
見てよ、制服濡れてんだけど」

そう言って制服を指差す朔君にあわあわ。

「ごごごごめん…!!
え、ええと、クリーニング代っていくら!?」

そう言って慌てる私に、

朔君は大きなため息を洩らす。

「…はぁ…んなの冗談に決まってんじゃん。
…ほら行くよ、帰るんでしょ?」

「えっ…あ…う、うんっ…!」

そう答えて前を歩く朔君についていく。

…はる君…は、もう帰ったかな…

…一人で?それとも…

…篠加さんと一緒に…?

そんなことが頭でぐるぐる回っていると、

隣からため息が聞こえる。
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