幼なじみはトップのヤンキー!?
そう言ってから不意に時計を見てはっとする。

「…ねえ、いつの間にやらこんな時間だよ」

そう言って指差した先には、15時半を指した時計…

「っ…行くぞっ…」

そう言って階段を駆け下りていく風宮を追って、

僕も走り出す。

…結乃、無事でいて。

こんなに必死に走るのは…君のためだから。

君の笑顔のために…

ただそれだけだから。だから…

…あのとき僕がさせた悲痛な顔を、

もう二度としないで…

僕はぐっと拳を握り締めると、

前を行く風宮を追うように走る速度を上げていった。
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