幼なじみはトップのヤンキー!?
朔君はそう言うと一瞬私に切なげな目を向け、

踵を返して去っていった。

「……追わないのか」

はる君の声にはっと我にかえる。

「っ…追わない。
はる君の誤解を解きたいから」

「……」

私の目を見据えたはる君に、

一瞬どきりとしてから口を開く。

「…はる君…聞いて欲しいの。
あのね、私朔君とはなにもないの。
ほんとに…」

そう言った私にはる君が大きく息を吐く。

「…じゃあ前のはなんだっていうんだよ」

「それはっ…あれは理由があって…「別に隠すことじゃないだろ。
お前があいつを好きならそれでいい。
なんでわざわざ否定する?」

そう言ったはる君についにプツっと涙腺が崩壊した。
< 257 / 270 >

この作品をシェア

pagetop