ここで、足踏み。
バイト先にて。

まただ。

アイツと彼女が笑っている。


昼下がり、客もまばらなファミレスのティータイム。


いくら暇な時間帯とは言え、バイト中でしょ。

暇なら暇なりに、やることがあるはずなのに。



彼女は右手でアイツの腕に触って、楽しそうに笑っている。

アイツは鼻の下を伸ばしてニヤニヤしている。


それは私に見せつけてるつもり?

ハイハイ。

言われなくてもわかってますよ。

私とアイツは、もう終わったの。


たとえアイツが、今までにないくらい好きだった相手でも。

アイツの『他に好きな子が出来た』の一言で終わった恋なんて、今更取り戻したいとは思わない。



< 1 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop