君までの距離
次にアタシが気がついたのは、どこかの駐車場に止まっている時だった。
あまりにもCDの音が気持ち良くて眠ってしまっていた。そのことに気づいて体が跳ね起きる。
アタシったら……
尾上さんに運転させて、隣ですよすよ寝こけていたなんて……
信じられない!!
顔をバックミラーで確認すると、よだれの垂れた後が乾いて白くなっていた……
なにこれ…恥ずかしい……
ぐいぐいと手で拭うと、運転席にいるはずだった尾上さんを探す。
だらしなく(!!)口を開けて寝ていたであろう自分に呆れて、どこかに行ってしまったのだろうか…