君までの距離
そうは言われても、大口開けてかじるなんて恥ずかしい。
「じゃあ高遠さん目を閉じていてください」
「……それってイヤラシすぎる」
俯く高遠さんの頬にも赤みがさして、アタシはとんでもない爆弾発言をしたのだとわかった。
食事をセックスに例えることがあるけれど、まさしく今の発言はそれを連想してしまう言葉だった。
アタシは真っ赤になってもじもじとしてしまった。
「あーんは次のお楽しみだね」と高遠さんが言ってくれたので、なんとか食事を続けることができた。