君までの距離

言うほどに残念さが増していく。イタイ人になってしまいそう……



しょんぼりと俯くと、頭に手がのる。今度はくしゃくしゃにしないで、軽く乗せただけ。


「ごめんな。言い過ぎた。なんでも奢るから許して」

「今の言葉忘れないで下さいね」


ぐっと涙をこらえると覗きこんだ尾上さんと目があう。


大きい犬みたいな人。

< 86 / 250 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop