カテキョ。
秋の夕暮れは早いもので、段々と気温が下がり、身体が冷えてくるのが分かった。


近所の家は暖かな灯りがついていた。

どこからともなく、玉ねぎを炒める匂いが漂ってきた。

でもあたしとショウヘイはまだ、あたしの家の近所の公園のベンチに座っていた。


電灯が1つだけ消えたりついたりしている下のベンチで缶ジュース片手に、もう何時間も話をしている。


「もうしばらく……付き合ってほしい。」
「何のために?」
「いつまで?」


さっきからその話の繰り返しで、あたしは嫌気がさしていた。


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