カテキョ。
するとシンゴ先輩は笑いながら

「本当に悪いと思っているなら、俺のことシンゴ先輩って呼ばないで。調子狂うから。」

そう言ってくれた。

「えっ。」


あたしが戸惑っていると、
「みんな俺のこと、シンちゃんって呼んでいるから、知佳もそれで。分かった?」

いつの間にか、あたしの呼び方が知佳ってなっていることに気付いた。

あたしは笑いながら頷いた。

心が穏やかだった。
「今から帰るけど送ろうか……」

ラーメンを食べ終わり、店を出たあたしにシンゴ先輩、いやシンちゃんが提案してくれた。

ラーメンを食べながら話している時、シンちゃんは実家暮らしをしていて、あたしのアパートから歩いて3分位の距離だということが分かったからだった。

「はい。」
シンちゃんに対して、完全に心を開いたあたしは何の疑いも持たずに、シンちゃんにアパートまで送ってもらうことになった。
 
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