カテキョ。
あたしはこの関係を発展させたいって思って、ある日コンビニの中で、彼に声をかけた。

「あの、これ……。」

あたしは、手に持っていた自分のメールアドレスを書いた小さなメモをこっそり渡した。

彼は、同僚のような人と買い出しに来ていた。

彼は一瞬戸惑った表情をしたけれど、同僚に突かれて

「ありがとう。」

そう言って、受け取ってメモを受け取ってくれた。

あたしは、ヒロアキが同僚に冷やかされながらコンビニを出ていく背中を何も出来ずに眺めていた。
 
< 23 / 339 >

この作品をシェア

pagetop