カテキョ。
シンちゃんのこの優しさは、あたしの傷を3年かけて癒してくれていた。


付き合って1年経った頃、シンちゃんには、あたしの過去の恋愛の全てを話した。


先生のこともヒロアキのことも全てを話した。

「まっ、それがあって、今の知佳があるんだから別にいいんじゃない。結構ヘビーでしたけど。」

そう笑いながら言ってくれたシンちゃんに、あたしは心の底から感謝していた。


あたしの過去も現在も、そして未来全てを受け入れてくれたシンちゃんが愛おしくてたまらなかった。

2人で海を眺めながらシンちゃんとの3年間を思い出していた。

ふとシンちゃんの横顔をのぞくと、真剣な顔をして黙っていた。

シンちゃんを裏切ることなんてできないと思って、先生にはメールを送信しないでおこうと心に決めた。

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