カテキョ。
また静かな沈黙が続いた。

先生が何かを考えているのが分かった。


そして、先生はあたしの顔を見て、

「知佳のことは、ずっと好きだった。この3年間も、ずっと心のどこかに想っていた。もう言っても遅いんだけどな……」


先生は意を決したかのように語り始めた。

「これから先も、思い出すことがあるんだろうけど、会うことはもうないだろうな……」

先生の横顔がとても寂しそうだった。

 
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