芹沢くんの秘密。
まあ、そんな華々しい一面もあるが、高校二年の夏休みには補習という地獄ももちろんある。
そして成績が底辺のわたしや宗介は、赤点や追試にまで追い詰められるのだ。
いや〜、ほんとに忙しい!
「みんなも知ってると思うけど、夏合宿は、新しいクラスの親睦を深めよう、というものです!ななんと今年は、1泊2日で鎌倉に行くことになりました〜!」
委員長がテンション高く話し始める。
盛り上がる教室。
「おおまかに予定を言うと、一日目は鎌倉の自由散策、二日目は山でBBQからの海でバカンスという感じです!」
へ〜、今年はすごい豪華なんだなぁ。
でもこれ、全部クラス単位なんだよね…。
あ〜あ、芹沢くんと同じクラスだったら、どんなによかったことか。
「とりあえず、海以外はグループ単位での行動になると思うから、4〜5人のグループを作って、私に知らせてね!」
「「「は〜い」」」
まあ、ここは当たり前のようにわたし、萌、宗介、宇でグループになりました。
宇にとっては絶好のチャンスなんだろうな。
宗介とニヤニヤしながら見守るとしよう。