ハートをはんぶんこ。 ~時にすれ違うハートの行方~
海斗とバイトが終わってから逢っているときにあたしは急にお腹が痛くなった。
しかも激痛。

『ヤバイ、急にお腹痛くなってきたぁ』
お腹を押さえるあたし。

『大丈夫?帰る?帰れる?』

『痛い、痛いよぉ』

でも、時間が経てば経つほど痛くなり、車の助手席でうずくまっていた。

「桃子、大丈夫?マジで帰ったほうがいいよ、送るから』

『だって、車…』

『桃子の車で送るから大丈夫だよ』

『でも、海斗が…』

『俺のことは気にするなって、とにかく帰ろう』

海斗は自分の車をそこにおいたままあたしの車を運転して送ってくれた。
家の近くまで。

『悔しいけどここまでしか行けない。俺が病院に連れて行きたいけど旦那さんに連れて行ってもらいな』

そう言って海斗は歩いて自分の車まで戻っていた。
結構、歩くと距離があるのに。

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