ハートをはんぶんこ。 ～時にすれ違うハートの行方～

説得。

海斗との三者面談が終わり、旦那と本格的に離婚について話し合いをした。

『本気で別れたい？』

『別れたい、別れてください』

こんな会話を毎日していた。

『あたし、ここで家庭に戻ってもまた彼に逢いに行くよ？そんな奥さんにいて欲しい？』

そうやって旦那を毎日、説得していました。
だってどうしても海斗と一緒になりたかったから。

旦那は説得できた。
だから親にも話した。

『離婚することになりました』

でもここからがもっと大変だった。
家のローンのこと。
子供のこと。
家族を全て巻き込んでの会議。

『どうして家を建てる前に相談しなかったの？』

だってあたしの話なんて聞いてくれた？
あたしが旦那のことで愚痴を言っても男はそんなものだって言うだけだったじゃん。
だからあたしも当たり前って諦めてきた。
でもね、海斗に出逢って当たり前じゃないて気付いたんだよ。

旦那の親ももちろん出てきた。
あたしの言われたこと。

『桃子さんに子供は育てられないと思う』
『だから、桃子さんのお父さんとお母さんが引き取って育って欲しい』

は？
あたしに子供が育てられないってどういうことですか？
あたしは自分の親と同居する前までしっかり育ててきましたけど？
自分の息子があたしにどんな態度をとってきたかご存知ですか？
怒りでいっぱいになりながらも不倫したことは悪いことだから何も言わなかった。

っていうかさ。
うちの親に引き取らせるって、あたしに母親失格って言うなら父親が引き取ってその親のあんたたちが面倒を見ればいいじゃん。
それを自分の家にはお兄さんの子供がいるからって拒否して。
勝手だよ。

あたしに『アレルギー食品』を食べさせた親だからわかるけどね！

あの時だって旦那は一切がかばってくれなかった。
あまり聞いたことのない食品アレルギーだったからって疑う旦那の親。
普通そこで食べさせようとする親を止めない？
それをただ黙っているだけで。
あたし、ブチってキレて食べて見事に蕁麻疹できましたけど。

自分親、相手の親を説得させるのが一番大変でした。