チャラ男くんの忠実なる犬
欄の家は、マンション。


「ほら、行ってきなー。」

「あ、あのさ欄のお母さんとかいるよね?」


「仕事でいねーよ。
欄の家母子家庭だし。」


セツナはそう言って
バイクで行ってしまった。


一人にしないでよ~!!



インターフォンを押す手が震える。


ピンポンと押すと、
しばらくしてガチャリとドアが開いた。


「華!?」


「あっとーお見舞いに…って…ちょっ!?」


欄は一瞬驚いた後
私に倒れこんできた。


あっつ…


「しんど…い…」


かなり体温が高いのか
息が荒い。


「とりあえず中、入ろう。」


欄を引きずるようにして
中に入った。


「華に会いたかった…」


かすれた声がまた私の
胸をドキリとさせる。


リビングに行って
欄をソファーに寝かす。


「熱あるってセツナに聞いた。」


「ん。」


「何度あるの?」


「39どくらい?」


高っ!!


「病院は?あ、薬!」


「対したことねーって。
寝てりゃ治る。」


「ダメだよ!
せめて、薬飲まなきゃ。
なんか食べたの!?」


「食べてない。」


急いでキッチンに向かう。


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