チャラ男くんの忠実なる犬

「恐がりのくせに…」


「恐くなんかない。」


嘘つき。
服のすそめっちゃ握ってんじゃん。


「さっきは悪かった。
久しぶりでついな。
でも信じてよ。俺はもう麗奈しか眼中にないから。」


「……。」


やっぱ信じてくんないか。

そう思った時、
麗奈の顔にスーっと流れた水。


「え？」


「…グス…ごめんっ…」


泣いてる…


「麗奈？？」


「私ってダメだね。
すぐ妬いてこんな子供みたいに逃げ出して…ｯｯ」


ぽたぽたと流れ始めた涙。

あまりにも綺麗で…
可愛くて…


ヤッベエな。
すっげえ好きだ。


いつか泣かすって言ったけど、まさかこのタイミングだとは…


「面倒じゃねえよ。
だってさ、俺のこと思って泣いてんだろ？
いいじゃん。それ。」


愛しいとかっつう感情
知らなかったけどこおゆうことなんじゃねえかな。


麗奈の涙をすくって
腕の中に閉じ込めた。


「嫉妬で狂うくらい
俺を好きになれよ。」


したら全部受け止めるから