チャラ男くんの忠実なる犬

「欄ちゃんなんか機嫌いいな～」


「わかるー？聞けよ。
理斗に呼ばれたんだぜ。」

セツナに自慢。


「理斗ってあの？」

「そ。実はさ理斗が華の幼なじみだったんだよ。」

「はあああ？マジかよ。
華のやつサインくれよ。」

「あー！！サインもらうの忘れたわ！」


せっかく会ったのに。
バカか俺。


「で、何で呼ばれた？」

「知らね。」


全くわかんねーけど
早く放課後なんねーかな。

「なー欄。理斗が幼なじみとかヤバくね？」


「ヤバイ？何が？」


「嫉妬しいのくせに。
そこはいいんかよ。」


んなー。
あまりにも理斗をリスペクトしすぎて忘れた。


俺の中で、俺を越えるイケメンレベルの理斗。
そんな理斗が幼なじみとか絶対ヤバイじゃん！！


「華がとられる…」


「今さらかい！」


「華はさ、理斗のことただの幼なじみとしてしか思ってねえんかな。
もしかして…」


「まあ華は心配ねえだろ。欄に忠実な犬だから。」


「忠実なのか？」


「忠実だろ。
なんだかんだ、欄全てじゃん。」


まあ、そう育ててるつもりだが…


「なんか…俺不安になってきた…」


「とにかく、理斗は要注意だな。」


要注意か…


まさかのモデルがライバルとか…


「華に首輪とリードをつけたい…」