チャラ男くんの忠実なる犬
side華


まさか、理斗に告白されるなんて思わなかった。


「華、俺ずっと好きだったよ。」


見たことないくらい
切ない顔をして抱きしめられた。


「ちょ、理斗…
冗談…だよね?か、からかわないでよ~」


「冗談…に聞こえる?
華がずっと俺の側にいると思ってたのにさ。
いつの間にか、欄くんにとられてて。すっごい悲しかった。



泣きそうに言うから
どうしていいかわからなかった。


「理斗…お願い離して?」

「嫌って言ったら?」


「ごめん。」


そう言ったら、
眉を下げて笑った。


理斗はいつも笑ってる。


どんな時も。


「あ~あ。もっと早くに言えば変わったかな。」


「ごめんね。」



それしか言えない。



< 191 / 214 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop