チャラ男くんの忠実なる犬
多分、今までにないくらい本気で走った。


俺、走るの早いから。


すでにスタート位置に
華が並んでいた。


やっぱり…

足が変。


「位置についてーッ「おい、待て。」


「風間!?お前何してるんだ!」


「先生、ケガ人。」


「は?おい、風間!」


先生なんか無視。

ざわついてんのも無視。


真っ先に華の元に向かった。


「足。そんなんで走るのか?」


「え?足!?」


は?気づいてねえの?


「左足、痛いだろ?」


「あーちょっとね。
てか!何してるのよ!」


バカじゃねえの?
足、腫れてんじゃん。


ったく…


バカ犬を無理矢理抱き上げた。


お姫様だっこってやつ。


「ちょっ!降ろして!
みんな見てる!」


「うるせえ。バカ。
黙って運ばれろ。」


土屋…お前、ぶっ飛ばすぞ。




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