チャラ男くんの忠実なる犬
麗奈side


「ねえ、手!離しなさいよ。」


「嫌だー。」


「私達は、付き合ってないでしょう?」


付き合ってないのに手を繋いでるなんて…


あり得ない。


「じゃあさー、付き合ってよ。」


「え…?」


「麗奈が好き。
つか麗奈以外あり得ねえ。」


急に足を止めまっすぐ見てくるセツナ。


何でかな…


悔しいくらいドキドキすんのよ。


ヘラヘラしてて、
どーせ私のことなんか体目当てでしかないのに…


本気だって言われたら
意識しちゃうのよ。


「無理…」


「っだああっ言われると思ったー。
一体いつになったら落ちてくれんの?」


「体目当てでしょう?」


「は?」


だって男はみんなそうじゃん。


今までだってそうよ。


好きっていいながら
結局はみんな体しか目当てじゃなかった。


「もう…バカみたいに騙されたくない。」


そう言ったら…


セツナは、ぎゅっと私を抱き締めた。


「体目当てだったらとっくに脱がしてる。
本気だから、麗奈がいいって言うまで手出さねえよ。」


「一生ダメって言ったら?」


「え゛っ…それは俺に死ねと…」


「一生ダメって言っても
側にいる?」


「側にいる。
麗奈のこと泣かせるんだから。」


「好きだってもっかい言って。」


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