だるまさんがころんだ



得体の知れない声が、私の体に纏わりつく。

暗闇から滲み出すようなその声に私の体は硬直する。



これは夢なんだから、夢なんだから、覚めてよ!

私は自分に言い聞かす。


でも、いっこうにこの闇から抜け出すことが出来ない。




ぐふふふふふふふふふ

じゃあ

はじめるよぉ~



そんな声が私の体の周りで渦巻く。

それを合図にするように、体から徐々に感覚が薄れていく。


最初に右手の感覚が消えていった。
次に右足。
そして左手の感覚が消えていき、最後に左足の感覚がなくなった。




ほぅら

きれいにできただろ~

いたくなかっただろ~

ぐふふふふふふふふふ



闇から響く粘着質な声が私に纏わりついた。

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