偽りの翼Ⅰ
「おはよ、花恋。」
毎朝、学校の校門近くの信号で
裕翔に挨拶される。
「ゆ、裕翔ぉ!おはよ〜…。」
あー!私のバカッ
変に怪しまれちゃうよ。
大丈夫。昨日、私は裕翔に何もバレてない。
「なぁ、今日話したいことあるんだけど、授業サボれる?」
…話したいこと?
「サボれる、よ?」
てか、もとからサボる気だった。
「じゃあ、1時間目屋上で待ってる。」
裕翔はそう言うと私より先に学校に入っていった。
いつもはここから二人で喋りながら教室に行くのに。
なんだか、様子がおかしい。
……………バレて、ないよね?