偽りの翼Ⅰ
影を舞う蝶
いつもの朝。
この生活にも慣れた。
「行ってきます」
そう呟いて、外に出た。
教室につくと、私の机には。
死ね、ゴミ、クズ…。
たくさんの言葉が書かれていた。
「はぁ…」
ため息をつきながらその机にかばんを置いた。
こんなことしかできないなんて。
この人たちはなんて幼稚なんだろう。
そう、思いながら。
「あの女、懲りないね。」
いや、懲りないのはあんたたちだよ。
「顔も見たくない」
「ほんと。」
じゃあ、見るなよ。
なんて思いながら無視していた。