偽りの翼Ⅰ 



「だだだだって!お腹壊しちゃうかもしれないよ!?」




「なんで?俺が一緒に作ったんだよ?大丈夫、その心配はない!」



そうだ、千尋くんも一緒に作ったんだ。


こんなこと言うのは千尋くんに失礼だよね…。



でも、手料理をもてなすなんて



私にはハードルが高い!



味に自信がないとかじゃなくて、


目の前で自分の料理を食べてもらうなんて…!!




「恥ずかしいよ…なんだか。しかも!みんなとは昨日あったばかりだよ!?」


千尋くんは一度不思議そうに首を傾げ、
何かを考えるように下を向いた。



「そういえば、そうだね。そんな感じしないや!」



顔を上げあはは、と笑う千尋くん。






< 147 / 282 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop