偽りの翼Ⅰ 


「はぁ!?」



誘拐?まじかよ…



陽蘭って、やべえところじゃねーか



「俺、今陽蘭の倉庫向かってるんだけどよ、お前も来れるか?」



切羽詰まったような裕翔の声



そりゃそうだ。



だって陽蘭は世界でも名前の知れた月影とライバルの族だから



「今行く」



俺はそれだけ言うと電話をきってあたふたしている優太を連れて陽蘭の倉庫に向かった。



何も知らない優太は俺の顔を見て何かを感じ取ったのかあたふたしながらもすぐに用意をしてくれた。



なんで、こんな早くに花恋ちゃんを?



姫をつくることは危険が伴うこともみんなは重々承知していた



だけどこんな早くに陽蘭が動くなんて思っても見なかった









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