偽りの翼Ⅰ
「俺は子どもたちを送ってくる。こいつを頼んだ」
駆けつけた警察官におじさんを渡し、私たちのもとへ駆け寄ってくる警察官。
「さあ、行こうか」
「…うん」
あんな衝撃的なものを見たせいで
みんな元気がない
「みんなの家はどっち?」
「…あっち」
「そうか、じゃあ行こう。」
「…うん」
警察官の後ろを歩く子供たち
「…ねえ、ちーちゃん。すーちゃんはどうなっちゃったの?」
何が起こったのか把握しきれてない私はちーちゃんに聞く
「ぼくも、わからないよ…」