偽りの翼Ⅰ 









私たちが記憶を失ったのは、




すーちゃんのおかあさんが私達を跳ねたから。




でも、それだけじゃない。



自分たちがきっと心のどこかで



忘れようとしたんだ…………。




そして、すーちゃんのおかあさんをそんな風にしてしまったのは、




私達なんだ。




「ごめんなさい…また来ます」  






そう言ったのは透。




「え…でもっ、」



雅は反射的にそう言った




「また、来よう」




そうすればきっと…







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