偽りの翼Ⅰ
いつも通り私は雅と千尋くんとすーちゃんの家に行った
「あんたたち、また来たの?」
「…はい。すーちゃんに会わせてもらうまで、毎日毎日来ます」
ここまできてひくわけにはいかない
「はーあ。あんたたちには負けるわ…」
心底めんどくさそうにそういうすーちゃんのおかあさん。
「すみれに、あってあげてよ」
「…………え?」
「ほんとですか?」
「うん、毎日来られるの迷惑だしさ
…………………
それに、あんたたちの想いは伝わったし」
すーちゃんのおかあさんが、私達の努力を認めてくれた。
「ありがとうございますっ!」
――透は一緒にいないけれど。
よかった。