偽りの翼Ⅰ 
―――こいつをぼっちにしておきたくない。俺みたいになってほしくないから。


だから、俺は。


「まあ、花恋。俺が友達1号になってやっから落ち込むな…」


そう言ったんだ。


そしたらお前は泣き出したな。


きっとお前はもう、限界だったんだよ。


自分では気付かなかったんだろうけど。


なんでだろうな。


さっき出会ったばかりなのに。


お前の気持ち、痛いほど分かるんだ。


「友達になってやるよ。」


「うわー、なにっその上からっ目線っ!!」


意地っ張りな奴だなあ。



ほんとは嬉しいくせに(笑)


たった数十分前に出会った奴だけど。



もう、ずっと前から友達だったようなそんな気がするんだ。


「時間やばっ!」


そうだ、今日は月影の奴らと集まりがあるんだった。


「これからなんかあるの?」


花恋は不安そうな目を向けてきた。


「おう、そうなんだよ。仲間に呼ばれててな。」




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