偽りの翼Ⅰ
花恋と別れると俺は月影の倉庫へ向かった。
「総長っ!お疲れっス!!」
「おう。」
そう、俺は今。
月影の総長をやっている。
「おせーよ、裕翔。」
そう言ったのは、幹部の千尋だ。
月影には、俺、副総長、幹部6人、下っ端150人がいる。
その他に傘下の族と組がバックについている。
月影は世界にも名を轟かせる族で、この業界のものに名を知らなものはいない。
月影をここまで成長させたのは咲人さんだ。
咲人さん、俺しっかり果たせてるかな…
月影の総長を…。
「どうした?裕翔なんか今日やけにニヤニヤしてねーか?」
そんなこと、あるかな…。
「そうか?気のせいじゃね?」
いや、多分気のせいじゃねぇけど。