偽りの翼Ⅰ
「あのっ、ありがとうございますっ!」
おねーさんはよくよく見ると高校生くらい?
それより、なんか見たことあるような…。
「…大丈夫。それより、歳は?」
「17歳です!」
「同い年…。」
17歳だとは思わなかった。
「名前、聞いてもいい?」
「あ、はい!結城雅(ユウキミヤビ)です!」
結城、雅…。何処かで聞いたことのあるような気がする。
「あの、あなたは?」
雅が聞いてきた。
「如月花恋。」
「花恋、ね!同い年だよね?よろしくねー!」
雅は明るいなあ。
てか、それよりも気になることがあるんだけど。
「ねぇ、あの男とはどういう関係?」
そう口に出すと雅の顔色がいきなり曇った。