偽りの翼Ⅰ
「私は、そんなありがとうなんて言われる、人間じゃないから…。
でも、雅を助けられてよかった。」
雅が無事で、ほんとによかった。
「ううん。花恋は、私の救世主だよ!」
何度言っても足りない程にね!
と、雅は付け足した。
それからしばらく私達は話し込んだ。
あ、もうこんな時間。
「雅、家に帰ろう。もう、こんな時間だよ?」
「うん、そうだね!花恋、ほんとにありがとう!話し聞いてくれて嬉しかった。」
あ、そうだ。と雅は言った。
「これ、私のメアドね!よかったらメールして!」
笑顔でメモ帳の切れ端を差し出してきた。
――メアド。