君色ボイス
こいつ、何言ってんだ?俺こう見えて、彼女いたことないんだけど。

「じゃあさ、昨日一緒にいた人は!?」

「昨日?…あぁ、華のこと?」

「華…?」

城ヶ崎 華は俺の幼なじみだ。昨日も一緒にいたな。

「あいつのじーちゃん城ヶ崎財閥の会長でさ、政略結婚させられそうになるたびに俺を彼氏に仕立て上げるんだよ。」

城ヶ崎財閥は日本で一番とも言われている。だから、政略結婚も仕方ないのかもしれないけど、俺を巻き込むのはやめてほしい。

「じゃあ、キスは?」

「キス…?もしかして…!!?琉麻、あれはだな…」

「あれは?」

「…キスのフリだよ。そんとき、ちょうど華んとこの執事が来たんだ。それで、付き合ってるって思わせるためにキスのフリを。」

「お前…っ。それ、安藤にも言ってやれ。」

和沙?



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