君色ボイス
「おはよーございます。」

「橋立さん、お疲れ様です。もう皆さんいらしてますよ。」

「マジ?じゃあ、急がなきゃな。」

準備をして、俺はスタジオへ入った。

「おはようございます。今日もお願いします。」

「主役のお出ましだ。早速始めるぞ。」

俺の役は昔、昌紀さんがやっていた主役。あれから昌紀さんは声優をやめ、獣医になった。さすがにあのときは驚いたけどな。今でも昌紀さんとは連絡を取り合っていて、俺の最高の相談相手だ。

「監督。今日のシーンも彼女とは別撮りですか?」

「名草さんか。彼女は今、覆面声優として売り出していて、まだ、誰にも顔を見せれないそうだ。って前にも言っただろ?」

「そうですけど…」

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