君色ボイス
「お越し頂き、ありがとうございます。」

この人、梓ちゃんのお母さんだ。私の顔を見てはっとしてる。

「おばさん、お久しぶりです。本日はおめでとうこざいます。」

「和沙ちゃん、来てくれたのね。あの子には会ったの?」

「いえ。おばさん、私が来ていること、まだ誰にも言わないで下さい。」

「俺と和沙で、サプライズにしようって考えているんです。」

「そうなの?それなら黙っとくわ。それにしても和沙ちゃん、綺麗になって……」

「そんなことないですよ。おばさんこそ、変わらずお綺麗です。」

「あら~ありがとう。」

「和沙、俺は行くな。」

「あ、うん。」

誠司くんは、式の前に梓ちゃんたちに会っとくべきだもんね。

< 175 / 182 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop