君色ボイス
「いってらっしゃい。」

私はギリギリまで、どこかにいたほうがいいよね。おばさんに別れを告げ、私はしばらく……トイレの個室に籠った。ここならさすがにバレないしね(笑)でも、個室はさすがに暇だった。

「梓、綺麗だったね。」

「だねー。」

この声は、瑠璃子ちゃんとクラスメートだった子だ。確か、室橋くんの妹のカワイイ子。

「梓、とっても幸せそうだったね。」

「そういう瑠璃子だって。琉麻にプロポーズされたんでしょ?返事してあげてよ。」

室橋くんと瑠璃子ちゃん、付き合ってるんだ!?室橋くんの思いが伝わったんだね。

「……まだ断ろうと思ってる。」

へ!?な、何で!?

「瑠璃子、また?去年だって。理由は?今回こそ教えてよ。」

「……私、和沙と再会できるまで結婚しない。私たちまで結婚したら、かわいそうだよ……」

「あぁ、橋立くん?確か、和沙ちゃんのこと好きだったんだよね?」

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