君色ボイス

「誠司くんのこと嫌い。」

「なんで？もしかして、あのこと怒ってる？悪かったって。」

あれから最悪なことが続いた。どこからか噂が流れ、挙句の果てに誠司くんと私が付きあってるなんてのも出てきた。そんな訳ないのに。そして噂を聞いた、いかにも派手って感じの先輩に呼び出され…あることないこと言われた。誠司くんの彼女になる人、大変だろうなぁ。

「和沙、ここ、これでいいの？」

「…当たってる。すごい、もう私教えなくてもいいじゃん。」

「それはダーメ。俺、和沙が教えてくれるからがんばってるのに。」

「…そんなこと、私以外の女子に言ったら誤解されるよ？」

私は、誠司くんの性格知ってるから全くときめかないけどね。