君色ボイス
「あのさ…」と、誠司くんとは思えないほど低い声で言った。今の声……

「タカの声にそっくり…!」

「…タカ?誰それ?」

「私の好きなアニメキャラ。すっごいいい声なの!本当にカッコイイ。誠司くんとは大違い。」

「最後の一言は余計だぞ。」

あれ?誠司くん明るく言ってるけど暗い表情?どうしたんだろう…あ、もしかして、

「ゴメンね誠司くん。」

「は?何が?」

「誠司くん、私がさっき言ったことで傷ついてるんだよね?あれ、違うから!誠司くんも十分カッコいいから!」








「それ、和沙の本心?」

「もちろん!」

「俺、別に傷ついてた訳じゃないんだけど。でも、和沙のおかげで元気でた。」

そのときの誠司くんの顔は今までで一番輝いていて。不覚にも、ときめいてしまった。
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