君色ボイス
試写会の会場は、小さな昔ながらの映画館。セイジ様が来ることもあって、外れたファンもこっそり来るかもしれないとなって、警備がしやすいようにここになった。
「お姉ちゃん。」
「なに?また服のこと?かわいいって。」
「そうじゃなくてっ!なに…このプレミア席…!!」
私とお姉ちゃんの座席は特設のステージの前。つまり、ここにいる誰よりも、セイジ様の近くにいられる…!
すると、会場の照明が消えた。
「皆様、お待たせいたしました。ただいまより、劇場版 マックスビートの先行試写会を開始いたします。」
アナウンスが終わると、ステージ上に続々と声優さんたちが上がってきた。私たちの目の前にはセイジ様が…
「和沙、セイジ様、なんか様子おかしくない?てか、和沙のこと見てる?」
妙な緊張感でセイジ様を見れていなかったので私は気づかなかった。意を決し、正面を見るとそこにいたのは……
「誠司くん…!?」
そう、ここ最近、毎日のように一緒にいた、誠司くんだった。多分、あの様子だと、私のこと気づいてて驚いてる。私も私で、状況をつかめないままでいた。あんなに楽しみだったのに、その日の試写会の内容は頭に全く入ってこなかった。
「お姉ちゃん。」
「なに?また服のこと?かわいいって。」
「そうじゃなくてっ!なに…このプレミア席…!!」
私とお姉ちゃんの座席は特設のステージの前。つまり、ここにいる誰よりも、セイジ様の近くにいられる…!
すると、会場の照明が消えた。
「皆様、お待たせいたしました。ただいまより、劇場版 マックスビートの先行試写会を開始いたします。」
アナウンスが終わると、ステージ上に続々と声優さんたちが上がってきた。私たちの目の前にはセイジ様が…
「和沙、セイジ様、なんか様子おかしくない?てか、和沙のこと見てる?」
妙な緊張感でセイジ様を見れていなかったので私は気づかなかった。意を決し、正面を見るとそこにいたのは……
「誠司くん…!?」
そう、ここ最近、毎日のように一緒にいた、誠司くんだった。多分、あの様子だと、私のこと気づいてて驚いてる。私も私で、状況をつかめないままでいた。あんなに楽しみだったのに、その日の試写会の内容は頭に全く入ってこなかった。