君色ボイス
「安藤、ちょっといい?」

私を呼んだのは室橋くんだった。

「琉麻、和沙になんの用よ。」

「瑠璃子には関係ないだろ。」

「は?和沙は私の大切な子よ。琉麻なんかと話したら汚れるでしょ。」

瑠璃子ちゃん、けっこうきつい事をおっしゃって…室橋くんも、瑠璃子ちゃんが好きなら、素直になればいいのに。

「瑠璃子ちゃん、落ち着いて。室橋くん、何か用?」

「あぁ、これ、誠司から預かったんだ。」

室橋くんの手にはメモ用紙があった。

「誠司くんから?」

「そ…安藤、あいつさ素直じゃないけど、いいヤツだから。これからも、誠司のことよろしくな。」
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