君色ボイス
「誠司にきてたメールに俺が気づいたんだよ。それよりもさ…本当に2人って付き合ってないの?」

「はい。私、誠司くんに勉強教えてて仲良くなったんです。それに、誠司くんみたいにキラキラしてる人ってなんか苦手で。」

「ふーん。あいつはさ、一生懸命なんだよな。どんなことにもぶつかっていって。その結果、キラキラ輝いてる。苦手って言ってたけど、本当は憧れてるんじゃない?」

「憧れ…ですか?」

「うん。和沙ちゃんの夢って何?」

私の夢…考えたことなかった。

「…俺はさ、獣医になりたいんだ。」

「声優じゃないんですか?」

「俺の親父が獣医なんだ。その仕事をちっちゃいころから見てたから、ずっと憧れてたんだ。で、大学での必要な金を稼ぐために、声優の仕事してるんだよ。和沙ちゃん、俺、何歳に見える?」

「…20歳くらいですか?」

「ぶっぶー、はずれです。実は17歳、高校3年でした。」

嘘…私と1歳しか違わない。なのにこの落ち着きよう…神ってる。

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